10/11 Feuille Morte (独りよがりな駄文注意)

窓を開けるとひんやりとした西風が入り込んで、虫の声がより一層静寂を際立たせて。いつも以上に月がきれいに見えるんだ。



ひとりはさみしい。



秋には、なんだかちょっぴり人恋しくなる。
お気に入りのカーディガンを羽織っても、
ミルクたっぷりの甘いココアを啜っても、
大好きなきらきら星を聴いても、
何故か満たされないんだ。
さよならを交わしてからどれほど時間が流れたんだろう。もう、すっかり平気なはずだったのに。道を行く子供たちの笑い声に、四時半を告げる音楽に、夕暮れ空を飛ぶヘリコプターの轟音に、心のどこかがきゅうと軋む。

どうしてだろう。
その声で名前を呼んでほしいと、
その笑顔を向けてほしいと、
その手で抱きしめてほしいと、

不覚にも思ってしまう。






気がつけば辺りは暗くなって一番星が東の空に輝いていた。相変わらず風はひんやりとしていて落ち葉を転がした。それはカラリと乾いた音を奏で、まるであたしの心の音の様だった。



いつも以上に月がきれいに見えた。
(もう二度と会わない人へ)




＊＊＊
4YR4.5/11.0 フォイーユ・モルト(朽葉色)
気持ち悪い独りよがりシリーズ。これから心底の掃き溜めにあるものを細々と綴っていきます。日記はあぷしませをので悪しからず。日記は以下の二つをご覧下さいませ。
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